「手で触れ五感に感じることを大切にしたい」
「手を動かし道具や素材との対話から気づき着想したい」
そういう思いから「ヨシタ手工業デザイン室」と名付けられています。
代表の吉田守孝さんは、柳工業デザイン研究所に入所し、
柳宗理のもとで学んだ、普遍的な価値の国内外への普及を目指しています。
素材やモノ作りの技術を活かし、
自分たち自身の手で試作しながら考えることを大切に生活道具のデザインに取り組み、
手仕事から工業製品まで幅広く関わっています。
一度窯元を旅立ち、食卓で使われてまた時を経て戻ってくる。
そんなイメージから「トリップウエア─旅するうつわ─」と名付けられました。
陶磁器を作るのに欠かせない陶土、陶石は、地球が永い時間をかけて作り出した限りある資源です。
貴重な資源を大切に使い続けるために、美濃の有志企業が集い、
陶磁器のリサイクルシステムを作り出しました。
焼き物を細かく粉砕し、新しい陶土に混ぜることで、
一度焼成された器がふたたび原料となり、また器へよみがえります。
この材料を使い作られているのがTRIPWAREシリーズです。
「家族の食事の時間がずれてしまう」
「多めに作ってまた明日のおかずに」
保存容器が欲しいシーンはいろいろあります。
そんな時に味気なくならず、食器としても保存容器としても使える器としてデザインされています。
「フタ」という名のアイテムは、フラットプレートとしても使えるうえに、
同じサイズのボウルに乗せれば、保存容器としても使える優れもの。
ボウルとフタを保存容器として使えるようにする事で、
食品用ラップの使用を減らすことができます。
使っているだけで、自然と地球にやさしく出来る。そんな器です。
「TRIPWARE」は、陶器のリサイクルの観点と、ゴミ削減を考慮したプロダクトの構成を評価され
2020年にグッドデザイン賞を受賞しています。